草花苗の栽培法

ご購入いただいたサルビアとマリーゴールドの栽培方法について紹介します。

 
1 品種と特徴  
サルビア  
品  種 : レッドアラート
特  徴 : 濃い緑色の葉に澄んだ濃い赤色の花が引き立ち、暑さに強く真夏もよく咲きます。
マリーゴールド  
品  種 : ディスコ ミックス(黄色・オレンジ色・スプレーの混合)
特  徴 : シンプルな一重咲き種。花付きがよく、盛夏には一時休みますが長期間咲き続けます。

どちらの花も、花期が長く初夏から秋まで花を楽しむことができます。

写真のサルビア・マリーゴールドの苗は、水稲用の育苗箱に種をまいたものです。

      
写真① サルビア 写真② マリーゴールド
      
 
2 育て方
  小さい苗から育てる場合、直接プランターや花壇に植えつけることもできますが、苗が小さいため、踏んでしまったり雑草と間違えて抜いてしまうことがあります。
  また、生育途中で苗が枯れたりすることもありますので、一度ビニルポット(ポリポット)に鉢上げを行い、苗が生長し、花が咲き始めた頃にプランターや花壇に植え付けるとよいでしょう。
   
(1)苗の分け方
   苗を分ける時には、割り箸などを上手に使い、根を切らないように注意します。苗がまとまって出ているところでは、一度に1本にしようとせず、数本まとめて根元を持ち、根を振りながらからまっている根をほぐしていきます。特にサルビアは根元が弱いので注意してください。(写真③) 
  
写真③ 苗の分け方
(2)鉢上げ  
    鉢上げでは植え付けに使う培養土が大切で、病気や草の種がないものが一番 です。培養土には市販されている「草花の土」などを使う方法が一番簡単ですが、いくつかの用土を組み合わせて作ってみるのもおもしろいでしょう。
  基本的な配合割合は、赤玉土(小粒)3:腐葉土1:バーミキュライト1です。植え付けに、一度使用した土を再利用する場合は新しい土を加えたり、消毒を行うことが必要でしょう。
   鉢上げには、ビニルポット(サイズ9cm程度)を使用します。


培養土を鉢の半分くらい入れます。(写真④)  
 
写真④
1本ずつに分けた苗を鉢の中心に置き、根の周りに土を入れます。
(写真⑤)
このとき鉢一杯に土を入れないよう注意してください。
(ウォータースペースとして2~3cm確保)
指先で根の周りを軽く押さえます。(写真⑥)
  
写真⑤

写真⑥

鉢上げが終わったら、均一にたっぷりかん水します。(写真⑦)培養土が乾いていたり、晴天の時には苗がしおれる場合があるので、適宜かん水してください。
  写真⑦
  苗は日当たりの良い場所に置き、管理してください。育苗中のかん水は、鉢の表面が乾いてきたら行います。水のやり過ぎは、根腐れの原因となりますので注意してください。
  写真⑦のような場合では、箱の中心は水が多くなり、四隅が少なくなりやすいです。

サルビア     過湿にやや弱い。 
マリーゴールド 過湿にやや強い。

 
(3)追肥
    肥料は、鉢上げをしてから1週間以上あけてから与えます。鉢上げ直後や肥料の量が多すぎると生育障害をおこすので気をつけましょう。また、肥料が、苗に触れないように与えてください。
    使用する肥料は、チッソ、リンサン、カリの成分が10%以下の粒状緩効性肥料が扱いやすいでしょう。粒の大きさや鉢の大きさにもよりますが、1鉢に3~4粒程度で十分です。最近はホームセンター等で「花の肥料」として販売されています。
     液肥を使用する場合には、希釈濃度に十分注意してください。鉢が極端に乾燥しているときや高温時には使用をさけましょう。(生育障害)

写真⑧

 

(4)植え付け 例:サルビア、プランター4本植え
  苗が大きくなり、つぼみが見えてきたらプランターに植え付けます。長さが65cmサイズのプランターの場合、3~4本植えが比較的バランスもよく、大きくなっても密植になりにくい。密植になると病気が発生しやすいので、注意してください。

  ①

用意したプランターに2~3割程度の培養土を入れ、平らにならす。
(写真⑨)
  
写真⑨
   
写真⑩

  ②

ポット苗の地際を指で挟み、苗を逆さにし、もう一方の手で鉢を軽く摘むようにしてポットを抜きとります。(写真⑩)
   
写真⑪

    ③

抜き取った苗をバランスよく配置します。このとき、根鉢の上部がプランターの縁より2~3㎝程度低くなるように高さを調整し、培養土をプランターに入れます。(写真⑪) 
   

  ④

根鉢の回りに土を入れ、土を軽く押さえます。植え付けて、1週間ほどしたら、肥料を与えます。肥料は、鉢上げの時使用したものと同じものでよいでしょう。プランターの場合、一度に20粒程度でよいでしょう。その後は、葉の色を見ながら適宜追肥し、肥料の与えすぎに注意しましょう。粒状肥料の場合、3週間以上の間隔をあけてください。

写真⑫
   
(5) 日常管理  


咲き終わった花を摘み取ると、側枝の発生がよくなり、樹勢の維持につながります。

葉がやや黄色くなり、細かい斑点がでてきた時、葉の裏に小さな虫(ハダニ)がついていることがあります。そのまま放置すると枯れることもあるので、殺ダニ剤などを散布してください。