計2日間で開催した「授業に活かす環境学習講座」が、去る10月12日(金)にすべての日程を終えましたので、研修の様子を紹介します。
まずは、第1日目(平成30年8月7日火曜日に実施)からです。
本専門研修は、埼玉県環境科学国際センターから講師をお招きし、今日的な地球環境の問題に加え、学校ですぐに取り組める環境調査などの方法についての研修です。
小学校から6名、中学校から5名、高等学校から3名(合計14名)の先生方の参加がありました。
午前1つ目は、埼玉県環境科学国際センター土壌・地下水・地盤担当 濱元 栄起 専門研究員より「地中熱エネルギーの活用について」というテーマでの講義です。
再生可能エネルギーの現状、地中熱ヒートポンプについてなどを、実験を交えながら大変わかりやすくお話しいただきました。
午前2つ目は、化学物質・環境放射能担当 大塚 宜寿 担当部長と蓑毛 康太郎 主任研究員による「化学に興味をもたせる演示実験」というテーマで、多くの実験を御披露いただきました。
専門の先生方による高度な実験を間近で見ながらも、難しいことをやさしく、おもしろおかしくお話しいただきました。
また、環境教育の動機づけとなるヒントもたくさんありました。
午後1つ目は、自然環境担当 三輪 誠 担当部長の講義(アサガオを利用した大気汚染影響調査)に引き続き、支所で栽培したアサガオを利用して大気汚染影響について実習をしました。
身近な植物を活用しての環境調査の手法は、学校でも即活用できるものと思います。
また、光化学オキシダント等についても理解が深まりました。
午後2つ目は、引き続き三輪 担当部長より「外来生物を通して環境問題を考える」という講義題で、お話をいただきました。
県内でも問題となっているサクラの外来害虫「クビアカツヤカミキリ」については、標本で実物を示していただきながら、その被害防止の具体的な方法を学ぶことができました。
学校には、必ずと言えるほどサクラが植えてあります。
今回の研修を機に、外来生物から環境問題を考えることもできそうです。
午後3つ目は、センター指導主事より「廃材から考える環境問題」と題して、廃油でキャンドルを作りました。
クレヨンを溶かし、各自思い思いで色を付け、アロマオイルも加えて、素敵なキャンドルができました。
廃油キャンドル作りを通じて、廃油のリサイクル方法やゴミを減量する工夫について考えるきっかけになればと思います。
地中熱エネルギーの活用について(講義) ヒートポンプについての実験 化学に興味をもたせる演示実験
実験でビールのようなものができました アサガオを利用した大気汚染影響調査 アサガオを利用した大気汚染調査の様子
光化学オキシダント被害を受けた葉 アサガオの正常葉 外来生物を通して環境問題を考える
クビアカツヤカミキリの標本 廃材から考える環境問題 完成した廃油キャンドル
(参考写真)
所員によるアサガオの栽培
・平成30年5月15日播種
・平成30年6月18日支柱の準備と定植